書籍

【書籍】香港 中国と向き合う自由都市

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香港の大規模な市民活動が行われた結果、「逃犯条例改正」審議は2020年へと延期になりました。

200万人が押し寄せて政府への反対を主張するとは、日本では見ない光景です。
香港警察のゴム銃や催涙ガスなどの暴力に対して、非暴力を貫いたと言われています。

香港は選挙による民主主義が不完全なため、デモ活動は市民に与えられた合法的な権利として活用されています。それが、先日の「逃亡犯条例の改正」、2014年の「反政府デモ」のような集会に発展しました。

香港は1997年に中華人民共和国に返還されて現在に至ります。
それまでに日本、イギリス、中華人民共和国に代わる代わる統治されてきました。

香港の歴史、中国と香港の政治的関係、雨傘運動が始まった経緯、デモ活動を行う人々の意見が本書には綴られています。隣国を理解するのに役立つ一冊です。

「香港は一冊の難解な書だ(香港是一本難懂的書)」
この言葉は、二〇〇二年まで中国政府の香港出先機関である中央政府駐香港連絡弁公室(中連弁)の初代主任を務めた姜恩柱が残した名言である。

外務省として英国大使の経験も持ち、中国共産党の香港における事実上のトップという地位まで占めた姜恩柱の口から出たこの台詞は、香港研究を生業とし、「香港とは何か」を捕捉することを職業とする筆者(倉田)の頭の中にも、毎日のように去来する。

(中略)

政治体制を例にとれば、日本の財務省のウェブサイトでは、各国データのページで、香港を北朝鮮・台湾・パレスチナ自治政府・マカオ・北極・南極とならび「その他の地域」としている。

同サイトの基礎データの「政体」の項目については、例えば韓国が「民主共和国」、中国が「人民民主共和制」、台湾は「三民主義(民族独立、民権伸長、民生安定)に基づく民主共和制」と記されているのに対し、香港は「中華人民共和国香港特別行政区」と記載されている。

言うまでもなく、これは香港の「正式名称」をそのまま表記したに過ぎず、「政体」を表す用語ではない。つまり、香港の政治体制には、政治学的な分類の用語がうまく適用できないのである。

一体、香港とは何なのか。

本書「はじめに」より 

商品情報

香港 中国と向き合う自由都市
岩波新書
800円(本体価格)

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